・会社の数字を読めるようになりたい。
・取引先の経営状態が気になる。
そんな方の悩みを解決します。
この記事を読めば、営業が知るべき基本的な数字の意味が理解できます。
ではまいりましょう。
目次
営業が絶対に知らないといけない数字
営業の仕事はとてもお金と密接につながっています。
この世の中の会社の商品のほとんどが営業が商品を売り、売り上げをあげないことには会社という組織が成り立ちません。
そんな営業マンが絶対に知らないといけない数字というものが、数多くあります。その中でも、特に重要な数字は下記の3つです。
・粗利益A、B(売上総利益)
・販売管理費(販管費ともいう)
・営業利益
これらの用語を簡単に説明できますか?
説明できる方はこの先の記事を見なくても大丈夫です。
心配な方だけ見ていきましょう。
売上(売上高)
商品やサービスが売れて、回収できた代金のことをいいます。
売上高ともいいます。
例えば、あるAという商品が500円だったとします。この商品を50個売った場合の金額は
500円×50個=25,000円
25,000円が売上(売上高)となります。
この数字の時点では、売上を作るのに使った経費や商品の原価(仕入価格)は含まれていません。
粗利益(売上総利益)
粗利益というのは上記の売上高から売上原価(仕入)をひいたもので、会計上では売上総利益といいます。
Aという商品が50個あります。売上原価(仕入)が300円、販売価格が500円だった時の粗利益は
(500円×50個)-(300円×50個)=10,000円
粗利益は10,000円となります。
ちなみに粗利率を出すときの計算式は
ですので
10,000÷25,000=0.4=40%
粗利率は40%となります。
粗利率は非常に重要ですので、必ず計算式は覚えておきましょう。
販売管理費(販管費)
販売管理費というのは、商品を販売した際にかかった費用のことをいいます。
会計上では販売費及び一般管理費となります。
よく略して「販管費」といわれるものがこれに該当します。
販売費に含まれるものは、例えば、営業の場合だと
- 営業マンの給料
- 車両費
- 広告宣伝費
- 運送費
- 販売手数料
となります。
一般的に「経費」とよばれるものですね。
一般管理費は会社全体を運営するうえでかかった費用で
- 役員報酬
- 管理部スタッフの給与
- 通信費
- 減価償却費
が一般管理費となります。
営業利益
粗利益(売上総利益)から、商品やサービスを売るために使った販売費及び一般管理費を差し引いた残りが、営業利益です。
会社の力を示すもっとも重要な数字ですね。
営業利益から会社の純利益まで
上記の数字は営業マンなら絶対知っておかなければならないものです。
営業利益の数字=会社の利益ということにはなりません。
ここからは会社の利益になるまでの必要な数字を説明していきます。
経常利益
経常利益とは、営業利益に営業外収益を足したあと、営業外費用を差し引いた金額のことをいいます。
営業外収益
営業外収益とは本業以外で稼いだものとなります。
株式配当金や受取利息、不動産収入、雑収入が営業外収益です。
営業外費用
営業外費用は支払利息や貸倒償却など、営業活動とは直接関係ないところで使わる費用のことです。
税引前当期純利益
経常利益に特別利益と特別損失といった、その年で発生した利益と損失を加えたものを税引き前当期純利益といいます。
特別利益
その年で得た収入のことを指します。不動産売却や株式売却等の利益がこれに該当します。
特別損失
その年で発生した損失のことを指します。不動産売却や株式売却による損失、その他自然災害等で発生した損失のことです。
当期純利益
当期純利益は税引前当期純利益から法人税、住民税及び事業税を差し引いた数字となります。
この当期純利益が会社の利益になります。
当期純利益が赤字となると、当期純損失という言い方になります。
以上で営業利益~当期純利益(会社の利益)までの流れとなります。
まとめ
いかがでしたか?
簡単ではありますが、営業マンが知っておくべき数字の説明をさせていただきました。
自社や取引先の経営状態を把握するうえで非常に役に立つと思います。
既に営業マンとして活躍されている方、これから営業として活躍する予定の人は、この基礎的な数字をしっかり理解して営業活動に取り組んでいいただければ幸いです。
今回は以上です。